【コラム】冬を暖かく過ごす方法2 ~断熱アイテムの効果を実証!~
前ページ「冬を暖かく過ごす方法1 ~暖房効率をアップさせよう!~」では、高性能住宅のオーソリティ、昆寛さんに暖房機器の種類や特徴、暖房効率を高める方法を教えていただきました。市販の断熱アイテムを使うだけでも、かなり暖房効率は高まるとか。では、一体どれぐらいの効果があるのでしょうか? 昆さんがいろいろな断熱アイテムの効果を実験しました!
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昆寛さん
ブログ:俺の家は高性能
高性能住宅に携わって約30年。省エネ住宅の工法開発研究、普及に努める高性能住宅のオーソリティ。住宅換気アセッサー、気密測定士として熱環境の設計・施工、住環境のトラブルを日々、解決する。
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■断熱アイテムの効果を実験してみました!
ガラス面からのコールドドラフト(冷気の流れ)は、ガラス面に市販の断熱補強材を貼ることである程度防ぐことができます。ホームセンターに行くと様々な断熱アイテムが売っていますが、果たして効果の高いのはどのアイテムなのでしょうか? いくつかのアイテムを購入して、それぞれどの程度の効果があるのか実験してみました。
実験はBOXの中に電灯を入れて外気温50℃の状態を作り、単板ガラス(5mm)に4種類の断熱アイテムを貼り、その表面温度を測定しました。暖房効果の善し悪しは、電灯の熱(50℃温度)の伝わりにくさ(=表面温度の高低)で判定します。表面温度が低い(=電灯の熱を伝えていない)ものほど、断熱効果が高いものとなります。左写真はレジャーシートで実験しているところです。BOXの側面に貼ってある銀色のシートがレジャーシートです。
結果、外気温が50℃の時に最も効果のあるアイテムの順番は以下の通りでした。
(1)アルミ箔が貼ってあるレジャーシート。表面温度:28℃
(2)ダンボール紙(イメージは梱包用のダンボール)。表面温度:38℃
(3)断熱プチシート(イメージは梱包用のプチプチシート)。表面温度:44℃
(4)保温シート(イメージは新聞紙)。表面温度:50℃
(5)単板ガラスそのまま。表面温度:50℃
実験前は(3)の断熱プチシート(左写真)に一番効果があると思っていましたが、思ったほどの効果は出ませんでした。これは、ペアガラスのように全面密閉空気層でない(=空気の層がない部分がある)ため冷気を伝えてしまう部分があるためです。
注目すべきはアルミ箔つきレジャーシートで、これは外気からの放熱が建物の中に入る前に反射させてしまうため、外気温が低減され表面温度を低くしています。断熱効果は抜群でした。ただし、レジャーシートは光をカットしてしまうので窓全面に貼りつけることには抵抗があります。
■暖房効率を高める断熱アイテムの使い方とは?
そこで、いくつかのアイテムを組み合わせて暖房効率アップを図ることを考えてみました。上段のガラスに断熱プチシート、下段はレジャーシートを貼り、アルミサッシの枠、障子には断熱シートを貼ります。

こうすることで窓からのコールドドラフトを防ぎ、暖房効果を高めることができます。しかし、透明感に欠けるので日中は光が少ししか入らず、部屋が暗くなってしまいます。そこで簡単に脱着できるように、マジックテープで取り外しができるようにして使うとよいでしょう。
その他には、窓の内側に断熱性の高いハニカムサーモスクリーンや、厚手のロールスクリーン(左写真)、カーテンなどを併用するとコールドドラフトを防ぐことができ、暖房効率を高めることができます。このようなスクリーンなら、インテリアのアクセントとしても活躍してくれるでしょう。
暖房効率を上げるのは建物の構造や工法でもなければ、暖房機器の選択でもありません。あくまでも断熱性と気密性によるものです。そのために、窓からの冷気やドアの隙間などに注目してみてください。暖房効率がよくなれば電気代の節約や省エネにもつながります。ぜひ、上記のような断熱アイテムを活用して、快適かつ省エネな暮らしを実現してください。
●ココにも注目!「上着一枚で2.3℃暖かくなる?」----------------------------●
実は市販のアイテムを使う目的は、体感温度を上げるための作業なのです。そこで、他に体感温度を上げる方法はないのか? というと、着衣の調整で体感温度を上げる方法があります。
例えば半袖肌着を「長袖肌着+ズボン下」にすると0.9℃高く、上着やカーディガンを着ると2.3℃高くなります。また、「薄手シャツ+ズボン」を、「Tシャツ+スエット上下」にすると体感温度が1.5~2.3℃上がり、もう一枚着るとさらに2.3℃上がります。ちなみに、靴下を履くと0.6℃、その上にスリッパ履くと0.6℃上げることができます。
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(取材・文/木谷宗義・ノオト)


